本乗寺 山門・袖塀 修理復旧工事(千葉県富津市)
本乗寺 山門・袖塀 修理復旧工事 施工内容山門・袖塀 修理復旧工事 |
可能な限り古い部材を使いながら、強度的に不安のある部材は交換し、頑丈に強固に、を第一として施工いたしました。
ご依頼の経緯
令和元年、東日本全域に多大な被害を及ぼした台風19号によって、こちらのお寺の山門が完全に倒れてしまいました。お寺とのお付き合いがある工務店さんに相談しましたが、今回の工事については、少し特殊で複雑な工事内容となるため、「社寺建築専門の工務店に依頼しよう」ということで、当社ホームページをご覧いただき、ご連絡を頂きました。
工夫したこと
早速、お寺にお邪魔して、お話しを伺うと、驚くことに、この山門が倒れたのはこれが初めてではないとのことで、御住職様と役員の皆様も、「もうこんな事の無いように丈夫にしてほしい」というのが、一番のご希望でありました。
倒れた状態で現況調査をしましたところ、柱などの主要材には損傷は無かったのですが、屋根部分は、かなり壊れていました。また、彫刻の施された「虹梁」や屋根を支える「丸桁」も再利用できました。門の両脇にある袖塀は、損傷が激しく再利用は難しいと判断し、新築としました。
一番の課題である「倒壊防止」のためには、建物を受けている御影石の「沓石」を撤去し、既存のコンクリ基礎からアンカーボルトを新設し、沓石に貫通穴をあけて柱の根元にまで伸ばし、柱と緊結しました。自然災害が相手なので、「これで絶対」とは言い切れませんが、かなりの強度は期待できると思います。
山門・袖塀修理復旧工事アーカイブ
屋根の様子。部材はできる限り再利用しました。
屋根裏の様子。
柱と地面を緊結したアンカーボルト。
袖塀(そでべい)