松戸神社 神楽殿新築工事(松戸市)
松戸神社 神楽殿新築工事 千葉県松戸市
施工内容神楽殿新築工事 |
特注レールを利用した移動式舞台で、さまざまなイベントに対応できる神楽殿ができました。
ご依頼の経緯
以前からあった古い神楽殿が老朽化により傾いてしまったため、傾きを直し、補強してしのいでいました。
その後、東日本大震災では補強のおかげで目立った被害はありませんでしたが、「やはり心配である」とのことで、建て替えのご相談を受けました。
工夫したこと
宮司様は「新しい神楽殿を有効に活用するために、“多機能な” 神楽殿にしたい」と考えておられ、あるアイデアを用意しておられました。
通常、神楽殿は、その名の通り「御神楽」を舞うための広い舞台があり、その奥に神殿があります。しかし、御神楽を舞う行事以外では、利用することがほとんど無いのが実情なのです。
そこで宮司様は、「神楽舞台を収納できるようにし、御祈祷や結婚式等の他の行事にも利用できるようしよう」と考え、このプランを実現できないか?と言う事で、当社にご相談をいただきました。このような特注プランでは、宮大工としての経験と実績が問われます。
大きな舞台を移動式にするのはそう簡単なことではありません。そこで私どもでは特注のレールを造り、重量物用の戸車を組み合わせ、間口4.5mの舞台の下に設置することで、人の力だけで収納できるほど滑らかに移動できるようにしました。
また、滑らかに動くだけではなく、御神楽を舞うときには舞台が微動だにしないことが必須条件ですし、さらに簡単に固定できなくては行事の都度の作業が大変です。そこで、舞台裏に強固な「木詮」を造り、全く動かず、同時に簡単に固定できるように工夫しました。
こうして実際に完成してみると、舞台を収納すれば広々とした空間が現れて年中行事に使用でき、舞台を出せば神楽殿として違和感のない仕上がりとなりました。